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結局、獅子の門には届かなかった修羅の門

今更だけど修羅の門の最後の対決は納得いかない。

なんで命のやり取りをしたことのない海堂が、命のやり取りを何度もしてきた九十九よりも実質的には強かったのか。

九十九が一応勝ったけどそれは陸奥の技術のおかげ。

リアリティが無さすぎる。

正直、海堂は姜子牙よりも弱いと思うんだけど。

訳のわからん理由で空王になった海堂が、阿修羅王の九十九を圧倒するというのは、リアリティが無さすぎる。

何故ここで獅子の門を挙げたかというと、

知ってる人は知ってると思うけど、修羅の門の作者は、獅子の門の作者の夢枕獏ちゃんに無茶苦茶影響を受けてるから。

その影響され具合は、修羅の刻の第一巻の後書きを読めば一目瞭然。

笑ってしまうほどの夢枕獏節だった。

そして獅子の門の最後の対決はまさにリアリティがあったから。

獅子の門のラストは、主人公の羽柴彦六とそのライバル久我重明との死闘。

普通の物語なら主人公が勝つところを、この作品では久我重明が勝ち、主人公の羽柴彦六はもう普通の生活もできなくなるほどまで叩きのめされた。

これはまさに、久我重明の師匠との対決以降、命のやり取りをほとんどしていない彦六と、常に命のやり取りをする環境にいた重明との「差」による当然の結果だった。

そして最後の彦六の台詞通りに、彦六は歩けるようになったら鳴海の元を出ていくのだろう。

そしてまともに体の動かない彦六は何かの争いに巻き込まれ、野垂れ死にするのだろう。

獏ちゃんが彦六を死なせずに済ませたのにはそういう意図があったのではないか。

根無し草で死闘のためにのみ生きた男の末路は、野垂れ死にじゃなくてはいけないと、獏ちゃんは思ったんだろう。

もし重明との死闘で彦六が死んでたら、その場にいた彦六を慕う者達によって手厚く葬られただろうから。

最後に。

ぜひ獏ちゃんに書いてほしいのは、彦六の最後の死闘を見た後の加倉文吉の物語。

何故こんな殺し合いをしなければならないのか理解できなかった文吉に、どういう心境の変化が訪れたのか。

ぜひ!ぜひ!